2012/03/25

第0.92回TBGL宮原ゲーム会報告

こんにちは。

2012年3月24日(土)宮原コミュニテーセンターにてTBGLゲーム会を開催しました。
遠方からの来訪のお陰もあり、8人での開催となりました。

計14種類のゲームがプレイされました。
もはや恐怖さえ感じる降水率、この日も雨。
あなおそろしや。

まずは早朝9時から4人でスタート。
海賊船さん、JOSSさん、そして特別ゲスト・クニツィアの伝道師ことけがわさんです。

<ピラニア>


まずは、クニチー作の同時手番カードゲーム「ピラニア」を。8色4種の魚が書かれたカードを早い者勝ちで出していき、最初に手札を無くすことを目指します。場のカードに書かれた魚と同じ色で、大きさの勝るカードのみを出す事ができます。めまぐるしく変わる場の状況と手札のにらめっこ、そして少しでもカードを減らしたいというあせりが、単純そうに見えるシステムをゲームらしくしてました。3戦の合計得点での勝敗決定でしたが、この方式のほうが一発勝負よりも目標が出来るのでお勧めだと思います。やるじゃん、クニチーその1。(ルール和訳はサイトにアップしてあります。)

数字の少ないプレイヤーが勝者
COQ:6(5-0-1) けがわ:9(0-4-5) JOSS:11(5-6-0) 海賊船:25(12-10-3)

<ケルトダイスゲーム>


続いて、ケルトダイスゲーム。ボードゲームヒット→カード→ダイスという3番絞り商法の申し子。それにしても今年はダイスゲームが多いです。ケルトらしい鮮やかにアイリッシュグリーンの組み立て式ボードに書かれた5本の道をダイス目を駆使して進んでいきます。最初の3マスはマイナス点、最後のエリアに到達した駒によってゲームの終了条件が発生するというのは本家の面影を色濃く残したルールです。自身が持つ4つの駒を全て突入させるのか、どこかに集中して攻めるのかはプレイヤー次第。ボードは両面仕様となっており、裏面の侵入不可能マスを持つ面がお勧めです。沢山進みたいけど、ボーナス得点となる願いの石や、連続手番のコボルドマスも捨て難い、侵入不可能マスを飛び越えるための位置取り…等、悩ましいところも多く、コンポーネントの出来の良さも相まって、中々の良作でした。やるじゃん、クニチーその2。ゲームは、終了条件を達成した駒が、運良く最高得点領域に到達したCOQが勝利。コマを1つ手元に残す戦法は、JOSSさんのみがとりましたが、不利なのかもしれませんね。

COQ:33 けがわ:22 海賊船:22 JOSS:17

<頭脳絶好調ダイスゲーム>


ここまできたら、3連続でクニチー。ファンタジーフライト社から発売されている「頭脳絶好調チャレンジ」からシングルカットされたダイスゲーム。ほぼ同じルールのカードゲームも収載されていたようです。手番で振った6種のダイス目を他人のものと比べて得点を記録していきます。ゾロメを出せば、ジョーカーとして好きな図柄を得点できますが、それは同時に他人の大量得点のチャンスをも生み出してしまいます。場の価値の高い図柄を如何にして自分だけが得点できるようにするかを考えながら、ダイス目をキープするのが楽しいゲーム。得点シートが3つに分断されており、条件を満たさないと次へ進めないというところが面白いですね。普通の6面ダイスでもプレイできるという噂もありますが、ゲーム中、図柄についたあだ名(マヨネーズとか!)を呼ぶのも楽しかったので、是非本物で。ダイスゲームの中では、他人の振る目にも注目でき、退屈しないというシステムが目新しい。やるじゃんクニチーその3。(ルール和訳はサイトにアップしてあります。)

けがわ:7 海賊船:6 JOSS:5 COQ:3

<Cinco>


カードを使った協力型五目並べ、シンコです。中央から数字が螺旋状に配置されたボードを用い、対面に座ったプレイヤーと協力しながら自軍の駒を5つ並べます。手番では、プレイしたカードにかかれた数字”以上”のマスに駒を1つ置けます。1桁のカードなど強力な戦力を、攻撃に使用するか、防御に使用するかが悩ましいです。既に半世紀が経過している古いゲームなのですが、カードデザイン等が変わっていて好きです。カードが枯渇した隙をつかれ、あっけなく負けてしまいました。

けがわ&JOSS:勝利 海賊船&COQ:敗北

<フレッシュフィッシュ>

けがわさん持ち込みの、フリーゼ作品「フレッシュフィッシュ(2版)」です。8×8の敷地に点在する4つの重要拠点に、如何に自分の個人拠点を隣接させられるかを競います。手番では、土地の予約かタイルを引くかを選べます。拠点のタイルがでたら、握り競りが発生。重要拠点からの距離は、そこへ続く道路のマス数で決まるのですが、道路は配置が進むに従って、自動的に敷かれていくところがポイント。道路は、敷地を分断しないように、全ての拠点が道路に接するように敷かれていきます。少々複雑な道路のルールですが、タイルの配置で自由に操れるようになったら、快感なゲームです。中々面白かった。2版を作った会社は潰れてしまったらしい。

数字が少ないほうが勝利
けがわ:1 海賊船:3 COQ:14 JOSS:20

<ハイパーロボット>


ここでMOGさんが到着してお昼休憩。パンなどかじりながら、ハイパーロボットをプレイ。障害物に当たるまで止まらないロボット駒を動かして、目的のマスへ指定されたロボットを動かす手数を宣言し、砂時計をひっくり返します。砂が落ちきるまでの間、さらに少ない手数を宣言できたら、優先権はそのプレイヤーに。砂時計が落ちきった後は、実践タイム。宣言通りに達成すれば、ご褒美としてチップが貰えます。これはゲームというよりは、パズル。アハ体験と、人前で颯爽と正解を示すところに快感を感じる系です。確かに人を選びますねw。最後は、ヴァリアントの2枚同時達成ルールのあざやかな解答をけがわさんに披露して頂きました。もはや、マジックショーを見ているような気分でしたね。けがわさん圧勝。

けがわ:10 COQ:5 JOSS:1 MOG:1 海賊船:0

<ケープホーン>


5人でコスモス薄型の秀作「ケープホーン」を。海外出張先で新品を見つけ、わざわざスールケースに隙間を作って持ち帰った品です。南アメリカのホーン岬を廻る帆船レースに出場します。帆船なので、その動きは風次第。ただゴールすれば良いというものではなく、途中点在する島に立ち寄って、ログポーズを記録する必要があります。また、全てのログポーズを記録して勝利する方法もあります。悠々と航海する帆船に向けて、強烈な逆向きの風を配置したりするのが楽しいゲームなのですが、上手にログポーズを記録していた海賊船さんが最後のログポーズを記録するのを止められない展開となってしまい、あっけなく終了。面白さをうまく伝えられなかったようで残念。再戦希望。

勝者:海賊船

ここで、NINJAさん、ぢ〜ぷさん、さくやさんが到着。
8人となりました。


<ブレーキングアウェイ>


けがわさん持ち込みの自転車レースゲーム「ブレーキングアウェイ」です。通常セットは6人ですが、追加駒を利用することによって8人プレイも可能(最大10人?)でした。1人4つの自転車を担当し、展開を読みながら、移動力を割り当てていきます。次の移動力は、直前の手番で着けた位置取りによって決まるため、如何にして集団の後方に位置するかの駆け引きが熱いゲーム。移動力の分配を紙とペンを用いて行うのですが、レースゲームの傑作と呼ばれるのも頷けるシステムでした。8人同時対戦は、ニュースでよく見る東南アジアの出勤風景のようになってしまい、溜まる移動力は一気にトラックを半周できるもの、対戦時間も2時間という少々冗長な展開でしたが、4〜5人での対戦ならば、熱い戦いとなるのは想像に難くありませんでした。イギリスのメーカーより、現在でも購入可能です。買います。こういうゲームを紹介してもらえるのもゲーム会の醍醐味ですよね。

けがわ:36 COQ:29 海賊船:27 さくや:21 MOG:16 ぢ〜ぷ:12 NINJA:10 JOSS:5


<忍者刀(TBGLの紹介はこちら)>

平安時代(なぜ?)の3名家をめぐる忍者の戦い。勘違い日本ゲームかと思いきや、かなりしっかりしたゲームです。手裏剣などのコンポーネントにも気合いが入っており、丁寧に作られたゲームだと感心しました。勝者はNINJAさん。ハンドルネームに恥じない展開。

勝者:NINJA


<コンテナ>


こちらの卓では、プレイヤー依存型経済ゲーム「コンテナ」を。生産/値付/輸送/購入という各ステップを他のプレイヤーと強烈にインタラクションしながらこなしていきます。各自が持つ秘密情報で、コンテナの価値が違うので、それを読み合うのも重要。プレイ回数約30回というけがわさんを相手に、舌戦を繰り広げながら。各ステップを全て自分で行うことは絶対にできないシステムとなっているため、嫌でも他人を利用せざるを得ません。ソロプレイ感が〜が口癖になっているようなゲーマーには、箱ごとほっぺたにグリグリと押し付けたくなるゲームです。島に荷揚げされるコンテナの価格が低めで、ロースコアゲームとなるなか、今回は工場を増設しない作戦でいってみる。結果、工場を動かせないとお金がカツカツとなり、独りだけ借金に手を染めて没落。ワレスゲーのやり過ぎで、借金への敷居がひくくなっていました。

JOSS:76 さくや:73 けがわ:65 COQ:63

<Piraten Kapern>


これも新作のダイスゲーム。ダイス目のセットで得点していく一般的なダイスゲームですが、手番で1枚ずつめくられるフォーチュンカードが少し展開を複雑にします。通常は手番失敗のトリガーとなる髑髏の目が、第1投で揃った時だけ”死の島”での他人の減点を発生させます。真剣に勝利を目指せば、それなりに整ったゲームだと思いますが、朝からのゲーム会と自転車レースの疲れでだらけた展開となってしまいましたね。むずがるけがわさんをなだめるさくやさんのお陰で、一番笑えたのもこのゲームでしたけどね。ヴァリアントルール/フォーチュンカード山枯渇時の得点で勝敗を決定。(ルール和訳はサイトにアップしてあります。)

けがわ:5800 COQ:4900 JOSS:4700 さくや:2600



ここでJOSSさんはオヨメとの約束を果たすため帰宅。
3人と4人で2卓となりました。

<リサイクル>


教育用ゲームでありながら、途中で降りた分のビッドはマイナス点というシビアな競りと、カードの美しさで評判の良いカードゲーム。自分のとけがわさんの持ち込みが被ったので、けがわさんのカードを使用してプレイさせて頂きました。毎ラウンドめくられる、ゴミ箱型の得点カードへ対応するゴミを投げ込んでいき、最大枚数を提示した人だけが、ゴミカードを破棄して得点を獲得できます。それ以外のプレイヤーは途中提示したカードを引き取らなくてはなりません。中途半端な枚数のカードを低い点数のカードの競りで一掃し、その他の競りには参加しないというのが定石でしょうか。3人プレイでは競りの多様性に少し欠けましたが、中々楽しめました。わかりにくいルールとして、ストップカードがでるまで親は移動しない。ストップカードが全てめくられてもゲームは終わらないというのがありました。メモ代わりに。

COQ:19 MOG:16 海賊船:-1


<フォーセール(TBGLの紹介はこちら)>


最後に、最近日本語版も登場した、手軽な競りゲーム「フォーセール」を。ゲームは2段階にわかれた競りゲームで、与えられた資金で不動産を落札し、その不動産を高く売って、より高額な小切手を手にいれることを目指します。初見のプレイヤーでも相場がわかり易く、ライトに楽しめる良いゲームです。29の価値の不動産を30の価値の不動産でピンポイントに仕留められるという失態を演じてしまったせいで、勝利のチャンスを逃してしまいました。

MOG:70 COQ:68 海賊船:67

<バーンレート>


隣りの卓では、バーンレートという、使えない上司を押しつけ合い、相手を破産させるというカードゲームがプレイされていました。攻撃系のアメゲーデザインらしく、けがわさんは終始ぐんにゃりしていたようです。ぢ〜ぷさん、けがわさんと破産し、NINJAさんとさくやさんの一騎打ち。起死回生の手札がきたNINJAさんが、わずかにさくやさんをかわして勝利。

勝者:NINJA



以上14ゲーム。
たくさんのゲームをプレイすることができました。
この後は、残ったメンバーで夕食をつつきながら、ゲームにまつわるお話やうわさ話などを。突然怒り始める人の話や、うんちくを語りまくる人の話とか。

とても楽しかったです。
また宜しくお願い致します!!

2012/03/18

サンフランシスコ出張報告

2012年の3月、米国毒性学会に出席するため、アメリカ・サンフランシスコへ行ってきました。


飛行機は格安ユナイテッドエアラインズ。
日本の航空会社よりも機内サービスがドライで好きですけどね。


坂の街、サンフランシスコでは、主な乗り物はケーブルカーです。
ちょっと広島に似ているようなイメージかと思っていましたが、
坂のレベルが半端じゃありませんでした。
要塞都市のような。


こいつが噂のケーブルカー。
手動で展開しているところです。
箱乗りができるようになってます。


サンフランシスコと言えば、西海岸の漁業都市。フィッシャーマンズワーフでは、フランス仕込みのクラムチャウダーが食せます。


こちらは学会会場のモスコーンセンター。
ちゃんと毎日顔を出しましたよ。


毎回、海外出張時にはゲームショップを覗くのが楽しみ。
今回も、地下鉄で2駅隣りの街にあるショップを目指して歩く歩く。


着いたのは、「Gamescape」というお店。
隣は、アメコミの専門店でした。

入るなり、「何かお探しのものはありますか?」
と聞かれる親切設計。


店内には、アメゲーからヨーロピアンゲーまでがずらりと勢揃い。
つい最近発売された新作まで、しっかりと揃っていました。お店の規模はこの写真の5倍くらい。広いです。

カウンターでは、店員さんとお客の女性(美人!)が2人用ゲームをやってました。


ヨーロッパのお店と比べて特徴的なのが、アメゲーの他に、GMTのウォーゲームを沢山揃えているところでしょうか。日本では手に入りにくくなっている「Sekigahara」なんかも並んでいました(GMTはリプリントを行うので、Sekigaharaもそのうち再版されますよ!)。

その他、絶版となったコンテナや、リオグランデの古いゲームも処分品として並んでました。


「転売」の2文字も一瞬浮かびましたが、面倒なので却下。購入したのは、数回遊ばせて貰って気に入ったケープホーンと予備用のジャイプル、メイフェア純正のスチーム用木製駒。その他はお土産用の品々です。メイフェアの爆弾ゲームも2つ購入。


その夜、レセプションに招待され、ビル屋上でパーティ。


その後、ホテルのコンシュルジュと話していたら、ゲームを売っている店があるとのことで、ホテル近くのショッピングモールへGo。お店の名前も「Go!」。

ゲームや、おもちゃ、本等を売っているお店でした。


ヨーロピアンゲームはそれ程取り扱っていませんでしたが、モノポリーだけでこんなに沢山。スタートレックモノポリーが欲しかったのですが、カバンの都合で断念。


メイフェアのカタン等もならんでいました。


学会が終了した後は、船に乗ってアルカトラズを見学してきました。その昔、アルカポネも収監されていたという難攻不落のあれです。ゲームのテーマにもなりましたね。


囚人達が使っていた品々の中に、クリベッジのボードがありました。ドミノやブリッジなども盛んに行われていたようです。1人用の自動ブリッジ機が開発されてからは、寝ても覚めてもブリッジだったとか。

と、こんな感じで無事帰ってきました。
ワシントンと比べて、サンフランシスコのほうがゲームに触れ合える機会は多そうに感じました。人種のるつぼなカルフォリニアのなせる技でしょうか。アメリカのゲームショップは、面積が広くて色々見て回れるので楽しかったです。ゲームを遊んでいる人達の大半はMTGでしたけれど。

米国毒性学会、次はテキサスで開催されるらしいですが、ゲームショップはあるのでしょうか!?

結果は来年w








2012/03/08

海外(欧州)ボードゲームショップからのVAT還付



こんにちは。

最近、本業が忙しく、ページの更新が滞っていますが、皆様如何お過ごしでしょうか。

さて、今回は、海外ショップからゲームを購入する時にお得な情報を1つ。(知っている方は華麗にスルーして下さい!)

私を含め、皆さんが海外からゲームを購入する先は、主に欧州もしくは米国ではないかと思います。欧州の場合、間接税として、VAT(付加価値税)が広く課税されているのをご存知でしょうか?(ちなみに、ドイツは19%、フランスは19.6%です)

しかしこの税金、輸出取引には適用されないのです。つまり、国外購入者からの申請によって還付されるのです。

普段は手続きがめんどくさそうなので、自身もスルーしていましたが、沢山購入する機会があったので、実験の意味も込めて、Spiele-Offensiveというドイツのゲームショップに、VATの還付を頼んでみました。すると、日本の税関を通過したという証明書を送ってくれれば還付してくれると言うではないですか。

そこで、荷物に付いていた「課税通知書」をスキャンし、税金の納付書と共に電子ファイルで送付してみました。(事前に電子ファイルでもOKかどうか確認したらOKだったので)

すると1週間後、ちゃんと19%のVATが戻ってきました。Spiele-Offensiveの場合、何も言わないとショップのオンラインクーポンに入金されるようですが、Paypal経由の現金還付にも対応してくれるようです。

実はドイツアマゾンは、元々何もしなくても税を引いてから請求してくれます。従って、表示額より少し安く買えるというメリットがありました。キチンと書類さえとっておけば、他の欧州ショップでも同様に安く買えるという実験結果(いまのところSOしか試していませんが)は、これからの購入先を決める上でも、かなり重要な情報となりそうです。

コレはお得ですね!
皆様是非試してみて下さいな!