2012/09/30

第6回TBGL2人ゲーム会

こんにちは。

何かと急がしくなる前に2人でスルージエイジス完全ゲームをプレイしようと、いつもお付き合い頂いているちきさんに、今回もお付き合い頂きました。

<1・2戦目:キングダムビルダー>

後れ馳せながら2012年SDJ童貞を卒業するためにキングダムビルダーから。ドミニオンの作者として有名なヴァッカリーノの作品。作者が電話でアイデアをクイーンゲームズに伝え、トントン拍子で発売に至ったとか。モジュラーボードにヘックスで書かれた数種類の地形に対応したカードを1枚だけ手札として持ち、手番ではそれをプレイして対応した地形にコマを三つ置くというシンプルなルール。ゲームのポイントは、可能な限りひと塊りになるように配置しなくてはならないというところ。大概は飛び火できた方が得点に有利となるので、ひと塊りに出来ないような場所を探し求めることになる。また、ボード上にある特殊な地形に隣接すると、駒の再配置や追加配置が出来るようになる追加アクションタイルが手に入る。これを通常のアクションと組み合わせて、特典条件を最大限に満たすように脳内パズルを組み立てる。さらに、このゲームでは毎ゲーム三枚ずつの得点条件カードが登場し、目標が変わるのが特徴。


この日は2ゲーム連続でプレイ。ちきさんが特殊タイルを取れないように地形を駒で囲ったり、ボードの端に駒を配置できる追加アクションで大量得点を獲得したり。2人プレイではボードをかなり大きく利用できるので縦横無尽。アクションを組み合わせてひと塊制限の抜け道を探るような感覚が楽しかった。この辺りに楽しみを見つけられるかが評価の鍵のようです。1ゲーム40分かからないスピード感がとても好印象。


さてSDJを見事受賞したものの、評価が二分していると言っても良いこのゲーム。自分の印象は良かったわけです。手札が一枚しか無く、展開が地味になりがちというのが不評な場合の主な理由のようですが、このゲームは編集者の力でその欠点を補った見本のようだと思います。というのは、当初作者がアイデアを持ち込んだ時には駒が今よりもかなり多く、プレイ時間は90分に及ぶほどだったらしいのです。それを単純に駒を減らすことによって60分以内のプレイ時間に縮めたらしいのだとか。確かに、このゲームには派手な盛り上がりをみせる様な要素は薄いと思います。しかし、それがこのスピーディなプレイ感と相乗作用を発揮したような気がします。サクッと楽しめて良いですよこれ。


2人でも十分に楽しいけど、3人4人のほうがより楽しめるみたい。

1戦目 COQ:57 ちき:31
2戦目 COQ:62 ちき:36

「ちき:久々に宮原へと出向いて、COQと二人会。はじめは大賞受賞作、キングダムビルダー。一枚の手札に基づいて手を広げていく陣取りゲーム。2人だったかもしれんが、どうもパズルやってる感が強かったな。2回やったが全く刃が立たず。  」

<3・4戦目:カール大帝>

お次はちきさんの持ち込みで、コロヴィーニの代表作の1つ「カール大帝」。円形に並べた領土を時計回りに動くカール大帝駒を動かして、手持ちの5色の騎士を領土に派遣して占領していく。騎士の所属が展開次第で陣営感を行き来するのが面白い。隣接する領土を占領するとそれらが結合され、集まったお城の駒が大きな戦力となるところがポイント。ある程度手也で立ち上がる前半から、詰め将棋のようになる後半までの緊張感のグラジエントが気持ち良い。サイコロ運による騎士補充のアヤは大きい物の、上手に領土を結合していけば勝ち筋はある。

1戦目、2戦目ともに終盤に向かってジリジリとにじり寄るような展開。2つある終了条件のうち、どちらも「領土が結合して3つになる」という条件を満たして決着。胃に重い類のゲームなので負けると凹みそう。

ルールに勘違いし易い部分があるので、巷のブログなどでも間違えて紹介しているものがあります。付属のルールブックをキチンと読むことをオススメします。

1戦目 COQ:8 ちき:7 (3領土条件)
2戦目 COQ:8 チキ:7 (3領土条件)

「ちき:続いてカール大帝をCOQに紹介。序盤の手なり感から後半一気に詰めへと持っていくヒリヒリするような良いゲーム。時間はそれほどかからないが、お手軽とは言えない感がいい。

<5戦目:ラブレター>

わずかなカード枚数でもプレイヤーを惹き付ける魅力があると最近話題のゲーム。ゲームは恋文を届けるというテーマの元に、カードを1枚引いて2枚になった手札からどちらかをプレイするという単純なもの。伝統ゲームのククを思い起こさせるプレイ感で、相手の正体を予想しながらプレイしたカードの特殊能力でつつき合います。2人プレイでは何枚かのカードが表向けられたり除かれたり。不思議と多人数よりも2人のほうが面白かったです。開始3秒で終わる可能性もあるけど、長くても10分かからないゲームなのでそんな時は笑うしかありません。

勝ったり負けたりしたけれど、のめり込んで数戦やったので正確な勝敗は不明。

「ちき:昼飯前に軽くラブレターを。2人会の時間調整にもいいですな。  」

<6戦目:スルージエイジス完全ゲーム(TBGLの紹介はこちら)>

本日のメインイベント。古代から現代までの文明の発展をテーマにした、スケールの大きい拡大再生産&リソースマネジメントゲーム。今回は、戦争や人口減少もありの完全ゲームで。詳しいゲームの説明は上記のリンクを辿って頂くとして、4人では半日かかるという完全ゲームを二人でならとチャレンジ。序盤に少ししゃがむプレイで偉業(ワンダー)を計4つ完成させ、文化点(勝利点)で先行するちき文明を追いかけるCOQ。第三時代に入るまでに軍事に投資をして植民地を増やし、人口減少に歯止めをかけて相手を牽制。いざ突入した第三時代の指導者として科学者テスラを招聘し、研究所でも資材を産出。そして、貯めに貯めた科学点を政治体制の変更に費やして原理主義に切り替えて戦闘準備万端。満を持して登場した航空機に資材を投入し、敵から勝利点を奪う第一次文化戦争勃発。ギリギリ追い抜かれなかったちきさんが安堵する最中、手札にもう一枚含まれていた同一のカードで、第二次文化戦争へ突入。長期戦を覚悟して望みましたが、3時間かからない展開でびっくり。

COQ:188 ちき:138

「ちき:飯を食った後は本日のメイン、スルージエイジズ。フルゲームで。にも関わらず、わずか2時間45分で終了。2人フルだと、やはり軍事特化は強い。今日は、内政アクションを1つも増やせなかったのがかなり大きな敗因。これは是非に3人でプレイしたい。

<7戦目:村の人生(TBGLの紹介はこちら)>

ちきさん未プレイとのことで、2012KDJ受賞の村の人生を2人で。人数が多い事に越した事はないけど、2人でもソコソコいけた。序盤からスタートプレイヤーを譲らず、子孫を増やしまくると同時に古い世代を早々にクロニクルへと刻み込み、その後は市場でタイルを集めるプレイに終始。自分は5回目なので、ハンデがあり過ぎた。

COQ:61 ちき:37

「ちき:大賞エキスパート部門受賞作、村の人生を初プレイ。各行動の回数に縛りがある、リソースマネージメントが主なゲームかな。非常に独特なプレイ感。各行動の特性を把握した2回目からぐっと面白くなってくるだろうね。 」


<8戦目:電力会社日本マップ(ロボット入り)>

未だ熱狂的ファンの多いフリーゼ「電力会社」の日本マップをロボット入り(自動ノンプレイヤーキャラクター)で。8年程前に、初めて和訳してPlaygameに登録した思い出の作品の1つ。でも電力会社自体のプレイはわずか数回。100回近くプレイしているちきさんには遠く及ばず。ロボットのルールを少し勘違いしていたようで、資源が異常に高騰し、少しだけ勝敗に絡むことができた。シビアだけど面白い。日本マップは狭いので、どうやって遊ぶのかと思ったら、ネットワークを2つ持つ事ができるのでした。

ちき:17発電 COQ:14発電

「ちき:電力会社日本マップを初プレイ。2人なのでロボット拡張込み。非常に狭く、5人戦はしびれるマップだな。かなり激しい陣取りが展開されることが予想される好マップという印象。」

<9戦目:アーキテクトン>

シャハトの少し昔の2人用ゲーム。古いゲームなのであまり国内で見かけなくなってきましたが、「ゲームフィールド」さんで取り扱っていたので確保しておいた品です。建物があるタイルと土地だけのタイルを市松模様のように並べていき、建物を建てた場合には自分の駒を置いていきます。四辺の図柄がマッチして完成すれば、無事得点を得る事ができますが、合わない図柄のタイルで囲まれてしまうと、途端にマイナス点になる難しさ。しかし、がむしゃらに合わないタイルを置けるわけではないのが悩ましい。最終的に、建てることができた建物の繋がりでも得点が得られます。

このゲーム、何かに似ていると思ったら、去年同作者が発表した「モンド」にタイルもルールの一部もそっくりですね。アーキテクトンをリアルタイムゲームにしてパズル感を削ったらモンドができたという感じ。どちらもそぼろ弁当のような見た目ですが、アーキテクトンのほうがゲームとしては面白いと思います。

置き方のコツを先にちきさんに掴まれてしまい、連なる建物群を造られてしまって敗退。勝てるタイプのゲームだと思っていたので、無念。油断すると即ゲーム終了の危機があるシビアなゲームです。

ちき:9 COQ:6

「ちき:アーキテクトンという、ちょい古めのシャハトのゲーム。タイルをパズルのように並べて、自分の得点を伸ばしたり、相手にマイナス点を押し付けたりするゲーム。これは勝てる気がしない、苦手な感じのゲームでした。」

<10戦目:サンファン>

最後は二人とも慣れているプエルトリコのカード版「サンファン」で締め。リソースも建物もお金も、全てカードで示すという見事なシステムのカードゲーム。中毒性がありますよね。序盤はインディゴ工場しか引けずに苦しむも、相手が後半必須な6点建物を全く引けずに棚ぼた勝利。嬉しい。

COQ:46 ちき:26

「ちき:締めにサンファン。今日も6コス引けねぇw」

以上、10戦(+α)。

最後は話題のカツカレーを食して終了。
遠いところお越し頂き有り難うございました!
次は是非3人でスルージエイジスの完全ゲームを。

また宜しくお願い致します!

2012/09/02

第0.97回 TBGL宮原ゲーム会報告



こんにちは。

2012年8月25日(土)宮原コミュニテーセンターにてTBGLゲーム会を開催し、計9種類のゲームがプレイされました。

流さん、海賊船さん、MOGさん、JOSSさん、Kunさんと。
今回は少し多めの6人です。

<ディヴィナーレ>


まずは4人で「ディヴィナーレ」を。箱の見た目で大分損をしていると思うゲームです。くにちー先生のメンバーズオンリーにとても良く似たカード総枚数予測ゲーム。こちらはカードをドラフトするルールが加えられている分、全体のカードの把握や要らないカードの押しつけができるのでより思考的。その分ギャンブル性は薄くなってます。出したカードに対応する予想駒は必ず動かさなければならないのですが、最後の1枚は動かさなくて良いというルールがあったら良かった。
ゲームは唯一2回目のCOQが貫禄で、、と言いたいところですが、最後のラウンドで海賊船さんに差しきられて敗北。評判良し。面白い。

海賊船:22 COQ:15 流:12 JOSS:−2

<クフ王>


続いて、ハンスの旧作「クフ王」。ピラミッドゲーム。プレイヤー達はピラミッドを盗掘する探検家。各部屋に埋蔵されているカラフルなスカラベを取っていき、ゲーム終了時に上部に表示されている値段で売ってお金を競う。スカラベを手に入れた瞬間、すぐに売るのか最後まで持っているのか、売った数により最後の値段が変動するのが悩ましい。古き良きゲームです。スカラベの造形が凝っていて感心。
のばそうと思っていた色の価値を0にされてしまい、スペシャルタイルの効果にかけるも持ち主の流さんには追いつけず。

流:190 Kun:155 COQ:135 JOSS&海賊船:130

<十二星座>


ヤフオクでたまに高騰しているのを見かけるトークン配置マジョリティゲーム「十二星座」。各星座での数字合計を競うのですが、恒星には裏向きで配置する事が出来るのでブラフの要素があります。そして、そこに周りのトークンを吸い込む”ブラックホール”を配置するのは常套手段。スッキリ良く出来たゲームで好印象。白ゴブのリシュリューはこういうゲームが作りたかったのでは。

COQ:35 流:33 JOSS:32 海賊船:30 Kun:28

<世界の七不思議:リーダーズ&シティズ>


MOGさんが合流し、6人になったところで満を持して「世界の七不思議拡張全部入り」。文明のボードは合計11枚になりました。新しい拡張のシティズでは、他のカードとは独立した都市の建物カードを建設可能になります。そして、新要素の”外交”が追加されています。外交トークンを手に入れることによって戦闘を1度スキップできる様になったのです。これにより、他国は自分をスルーして戦わなければならず、つまり、両隣以外との直接的な絡みが世界の七不思議で初めて出来たわけです。これはとても画期的。次第に複雑になってきたこのゲームですが、それにつれてどんどん面白くなって来た印象。戦争を回避したり非難したりという色々な戦略を取れる様になったのもいいですね。
今回のゲームでは、捨て札から計3枚を拾って来れる文明を担当したので科学技術に特化。シティズで加わった隣の科学技術をコピーできるカードを2つ建てて万全で望むも、両隣の文明は文化のかけらも無い野蛮な文明。それでも自力で62点を科学技術から叩きだし、僅差の2位。どちらか一方に1つでも科学技術があれば… リーダーズ程マストの拡張ではないですが、あった方が幅が出て面白いと思います。

流:82 COQ:78 MOG:71 海賊船:59 JOSS:50 Kun:44

1ラウンドに8枚のカードをプレイできるようになったので、得点は高めでした。

<エミッサリークライシス>

正体隠匿系のカードゲーム「エミッサリークライシス」。スワンパナシアが販売しているゲームで「ザ・ターゲット(ふうかのBG日記)」に良く似たゲームです。陣営が3つあり、開始時に勝利条件と特殊能力の違う大量のキャラクターのうちの誰かになるというのが特徴。キャラクターは大量に居ますが、手札となるカードにそれほど凶悪な物が無いので「ターゲット」ほどぶっ壊れたゲームでは無く、数回のプレイで味が出てくる程度にはまとまっています。基本的には、赤青黒の3種類があるカードをその色の陣営のプレイヤーが3枚プレイできれば勝ちというシステム。ただし、黒のカードを3枚プレイすると死んでしまうのと、基本のカードプレイは裏向きに反時計回りで回していくというのに注意。自分のところまでまわってくる様にするにはそれなりに考えないといけません。もしくは、仲間とおぼしき人に渡る様にしむけるか。
2回続けてプレイしましたが、1回目は練習。2回目にしてかなり思考的な展開となり、展開がどちらに転んでも勝利が確定しているMOGさんの暗殺を試みるが協力を得られず負け。繰り返し遊んだら、このゲームは結構盛り上がると思います。

勝ち:MOG、流(赤陣営)

<シンガポールの商人:TBGLの紹介はこちら


ここから3人ずつの2卓に別れ、私はアークライトから日本語版が発売されたばかりの「シンガポールの商人」を。詳しいゲーム内容は紹介のページを参照してください。
紹介ページで吐き出しましたが、メーカーの編集者の力量を疑う調整不足のゲームだと思いました。終始展開を牛耳る「ラッフルズプレイヤー」として君臨したCOQが、死ねば良いのにと言われるほどの悪政を行ったものの結局2位。

流:79 COQ:76 MOG:62

<村の人生&フォレショレ>

もう一方の卓では、2012年のKDJ村の人生とワレスのカードゲーム「フォレショレ」が遊ばれていました。

<Pala>


ここで2人が帰宅され、最後はビッド式のトリックテイキングゲーム「Pala」です。基本色と混合色のスートがあり、基本色のカードは色を混ぜる事によって混合色とすることができるという、色の概念を取り入れたルールが特徴。作者はあの「もっとホイップを」をデザインした人です。ルールにはトリックを取ると得点が増える方式と、トリックを取らない方が得点が増える方式が用意されていますが、とりあえず基本の前者を。
自分は多分、ギャンブルにはまると見を滅ぼすタイプなので、ビッド式のトリックテイクでは勝てません。トリックテイクの引き出しの1つとしては及第点のゲームだと思います。
0点から最後にチャレンジした「ミゼール(トリックを取らないビッド)」では、トリックを取らない様に手札を減らしていく過程と色を混ぜて複数枚数をプレイするというシステムに相同性を感じたので、後者のルールをプレイしてから評価したいと思います。

MOG:53 流:36 海賊船:11 COQ:7

<追記>

時間の都合で途中終了したので書き忘れていましたが、「心臓発作」もプレイしました。自分の健康に気を使いつつ、他人をパーティに招いて暴飲暴食で体を壊させると言うゲームです。綺麗に日本語化してありましたが、これは日本語化してあったほうが気分がでますね!


以上10ゲームでした。

また宜しくお願い致します!!